ファシズムと言う単語はそんなに畏憚されるべきものなのだろうか？
ファシズムってそんなに神経質になる必要がある単語なのだろうか？虐殺された人の数が問題なの？ダルフールでガンガン人が殺されてるけど、あんま報道されないね……。
http://anotherorphan.com/2006/08/post_369.html
私は逆にそうやって大衆的意見であれば人殺しが出来るという結論に至ったあなたの方がよっぽど怖いですけどね。
今回の元となった記事、極論で言えば猫が「死ぬ事」ではなく「殺す事」に違和感を覚えるかどうかでしょう？「殺す事」に対して快楽を感じる、もしくは身の危険を守るための防衛行動として殺すのではない、意図的に殺しているから問題として挙がってしまった部分がある。
だってこんなナチの話を持ち出さなくても、もっと簡単に分かるでしょうに。目の前で子猫を殺されて・殺してそれが面白いのか快楽を感じるのかどうか。そこで得てしまう不快感から内容を拒否する事がそんなに危ない意見ですか？ネットの意見だから盲目的に大半が否定に周れば大衆的意見だなんてその考えの方がよっぽど浅ましく危ないと思います。ある種のネットならではの弊害ですね。
どこの掲示板でも肯定意見・否定意見に反論の手が挙がりますけど私はそれが極めて個人的主観で決められた意見であるが故にどちらに転んでも構わないと思っています。それ故に私はこの記事を、否定する。大衆的意見とかそんな下らない次元ではなく唯一つ、子猫を殺す行動を聞き、もし目にするならば気持ちがいいとは感じない、何とも思わずにどうぞどうぞと勧めれる人間ではないから。不快感を感じるが故の否定。その結果として、意見の数が多くなってから比率がどうなったか分かった後にこの手の理論を持ち出すあなたの考え方の方が私はよっぽど卑怯で恐怖を感じますよ。
尊ぶ命だの何だのと言うつもりはありません。嫌だと思った、これは気持ち悪いと感じた否定意見を大衆意見と捉えるあなたは記事に関して賛否両論を挙げている人達よりよっぽど、怖い。
barm 2006年08月24日 02:43
「それぞれが正しいと信じる真理」への盲従。「意見の数が多くなってから比率がどうなったか分かった後にこの手の理論を持ち出すあなたの考え方の方が私はよっぽど卑怯で恐怖を感じます」・「これは気持ち悪いと感じた否定意見を大衆意見と捉えるあなたは記事に関して賛否両論を挙げている人達よりよっぽど、怖い。」から滲み出る、理解できない他者が放つ恐怖への隷属根性。「不快感から内容を拒否する事がそんなに危ない意見ですか？」に読み取れる大衆の論理。まさにルサンチマン2.0ｗｗ*1
そもそも大衆とはなんだ。普段難しい本を読まない人達、セカチューを泣くために読む初級読者達、ゴッシプしか読まない自称読書人。いろいろ例は上げられそうだ。でも、まぁ、個人的に定義してみればセカイ系未満の人達、つまりは、メタ視点を持たない人たちなんじゃないかな？
心地良ければそれでいい。他人の理論が正しいかなんて関係無い、「私」の理論は―感情は―正しいのだから。だけど、よく考えろ。「どちらも正しい」という正論ぶっているが、その背景に流れるのは明らかに普遍主義だ。「私」の意見は周辺の「他人」が掲げる正論に冒されることは無い。それはつまり、『「私」の方が正しい』と同義である。そうなりません？「私」が間違っているかもしれないという当たり前の前提が無い、つまりは相対を気取っているが絶対的な視座を持つ自我中心の世界観。コレは明らかにガス室につながる脆弱さだと僕は思いますよ、barmさん。
それにbarmさんだって感じてるじゃないですか。「意見の数が多くなってから比率がどうなったか分かった後にこの手の理論を持ち出すあなたの考え方の方が私はよっぽど卑怯で恐怖を感じます」の「〜卑怯」までは論理的です。だけど、どうして嫌悪が恐怖に結びつくのか？それは、barmさん自身が己の脆弱さを直感しているからに他ならないのではないでしょうか？
ファシズムは人間の一部です。誰しもがもっている脆弱さ。それがたとえどんなに醜くても、頑なに無視したくても、その恥辱に堪えなければならない。抗わなければならない。その点において、大衆的である事、無垢であることは危険なんだ。なぜならば、ファシズムにおいて無垢な善人ほど最悪なものはないからだ。「動員」されるような人々の中に悪人がいるか？
ま、コレ以上書くのがメンドイので続きはまた今度。だけど結論だけ一気に飛躍させよう。不快感から内容を拒否する事は危なくない。こういう善人はガス室のボタンは押すことは普通無いはず。でも、危なくない善人は危ない悪人に利用されると最悪になる――つまり、ボタンを押さざるを得なくなる可能性がある。なぜなら、人間には無意識というものがあるから。そのことに無自覚であること、その怖さこそがBさんの訴えたかったことであり、剥き出しの無意識の大衆化が伴う危険性なんだと思います。まぁ、自覚してても巧みに操作されてしまうこともあるだろうけどね。
っつーか、Bさんの補足をしたかったわけじゃネーんだよな。俺が言いたかったのは「子猫殺しは安楽死と同じ問題構造を持っているのではないか？」ってこと。つまり、「かわいそう」だけでは解決しないのだ。
次回予告：
セロトニン欠乏の柳澤佳子が安楽死を選んだら不快か？指しか動かせないヴァンサン・アンベール（Vincent Humbert）が望む死の安息を与えてあげた母親は不快な子殺しなのかルネッサンス！*2
